学力向上には「想像力」を鍛えること
何か情報(たとえばHPのURL)をご紹介しても、スルーされてしまう方が多いのは何故でしょう。
イメージが湧かない、自分の関心事とつながらないというのが原因です。
しかし、実際にQRコードを示して、その場でスマホに撮っていただいたり、次のように具体を見せると途端に「食指」が動きます。
URLを紹介すると共に「たとえば次のようなものです。あなたはどの内容に関心がありますか」と聞くのです。
今までは1つひとつを読んでおられたと思いますが、全て繋がったものを見ていると、思わず、どれとどれがつながっているかを考え始めませんか。
いかがでしょう。
複数の違う情報を提示することで、人は必ず「比較」をします。それは「思考」を伴います。また、「選ぶ」という自己決定の場が生まれたことで、自分の「ものさし」(判断基準)を用意するようになります。
最も大きな要素は、『人間の脳はイメージできる(visualizeできた)ものにのみ関心を示す』ということです。
ですから、教科書やプリントを順に説明(紹介)するような授業(プレゼン)では見向きもされません。このHPで何度も述べてきた自分目線の「導管メタファー」になるだけです。
関心を引く、知りたい、見てみたいという気持ちにするには全部を見せるのはNGです。クイズで最初にヒントを言ってしまうのと同じで「自分の力で見つけたい」という負荷がなくなります。
シルエットクイズのように一部だけを見せる、映画の予告のようにハイライトシーンだけを小出しする、連載漫画の最後のコマを用意する(そこで授業を終わる)といった「仕掛け」が必要になるということです。
それによって「自分ごと」(自己選択)になれば、人は放っておいても自分から動き出します。(当HP『馬に水を飲ませたいなら』参照)
残念ながら、そのような授業マネジメント(生徒をその気にさせる奥義)に無関心な方が多いように思います。
巷で見られるタブレット端末を使うのが目的になっている迷走も、視点を変えことで教室の空気をガラリ変えることができます。
たとえば、タブレット端末という「手段」を使って自由な発表(電子紙芝居、自分で選んだ写真やイラストを使ったリテリングなど)をする形にすれば、自分ごと(オリジナルの活動)になり、夢中になって取り組みます。そして、仲間の取り組みや発表に大きな刺激を受け、主体的に学習に取り組む態度が生まれてきます。
まずは、「しなければならない」「終わらなければ」という窮屈な思い込み(Task on time)を捨てることです。そして、「学習者がワクワクするにはどうすればいいか」とか「明るい笑いをクラスに広げるにはどう仕掛けるか」と違う角度から授業を見直してみることです。
すると、全体のバランスや軽重(特化したい単元、軽く扱う単元)を考えられるようになり(Time on task)、今までの授業が大きく変わります。
そして、それは皆さんが自分の中にすでに持っておられる「答え」(初心)なのです。