🔴「校内研修が楽しくなる – 小松市立板津中学校」(完結編)

なぜ、生徒たちは「伸びた」のか

令和7年1月20日(月)、2年間、石川県小松市の学力向上推進事業を受けて地道に研鑽を積んで来られた板津中学校の研究発表会に行ってきました。(その2)で学習指導案をご紹介し、予告(予言)した通り、数学(1年)の授業も社会(2年)の授業も素晴らしい授業でした。当日の概要は次の通りです。

https://nakayoh.jp/wp-content/uploads/2025/02/公開研究発表会要項・指導案板津中学校.pdf

謝辞

 本日は、ご多用の中、山本教育長をはじめ市教育委員会の皆様、そして市内中学校の先生方、校区内の小学校の先生方にも、ご参会いただきまして、誠にありがとうございます。

 令和5・6年度 小松市教育委員会指定 学力向上推進事業 研究発表会を、今日こうして皆様のお力添えをいただき、無事終えることができましたことに、心より感謝申し上げます。

 まずは、ご講演いただきました中嶋先生、これまで本当にありがとうございました。先生に私たちの実践を価値づけて頂けたことは、何より嬉しく、これまでの努力が報われた思いでいっぱいです。

 本校は今年度、勧進帳の当番校としての重責も担っていましたので、その両立に大変苦慮しながらも、研究主任を中心に、今、自分たちができる精一杯の努力と挑戦を続けてきました。

 特に、二年目となった今年度は、先ほどご講演いただいた中嶋先生より、多くのご示唆をいただきながら取り組めたことが、何よりの財産となりました。

 5月の研修会では、ご講話の内容はもちろんなのですが、先生ご自身のお姿から、人を引き付けるとはこういうことだと大変感銘し、二度目の研修会でも、やはり先生が発する一つ一つに意図がある言葉に導かれ、本校の先生たちが研修に引き込まれていく姿を目の当たりにして、「まさにこういう授業ができたなら」と実感できたことは、私たちが目指す姿としての道標となり、私たちに挑戦を続けていく勇気と力を与えてくださりました。

 実際に、オンラインでいただいた具体的なアドバイスを基に、授業改善に取り組み、実践してみた手ごたえや、さらなる修正について話し合う先生方の姿が増えたことが、何よりの成果だと実感しています。

 教室で「先生、授業のやり方変えたぜ」と教科担当の先生に言っている生徒の姿を見かけました。次はあの言葉の後に「こっちの方が楽しくて、ワクワクするわ」という言葉が続くように、教師が「教えるSOS(しゃべりたがる・教えたがる・仕切りたがる)授業」から脱却し、生徒が望む「3K(考える・関わる・気づく)のある授業」へ、単元の最終目標を的確にとらえ、メリハリのある単元構成を考え、それらを生徒と共有し、主体的な学びをつくりあげる。この挑戦を続けていきたいと思っています。

 最後になりましたが、まだまだ研究は途上で課題も多くありますが、研究主題にある「共に学び合う生徒の育成」を目指して、今後も研究と実践を進めていくことをお誓い申し上げ、謝辞とさせていただきます。ありがとうございました。  

                              小松市立板津中学校 校長 本 美紀

「良いもの」(excellence)を求めるからこそ、力がつく

板津中学校の教職員、そして生徒さんたちは、学校のすぐ近くにある安宅の関であったという「勧進帳」(歌舞伎)に取り組みながら、同時に学校全体で研究授業にも取り組まれました。人は、人前でやることがあると、それを励みに本気で取り組みます。「忙しい」のではなく、「良いものにしたい」というexcellence が結果となって現れてくるのだと思います。

先のHPで学習指導案をご紹介し、今回の授業の成功を確信していましたが、想像以上の出来栄えでした。それは、授業に取り組まれた江戸先生(2年社会科)、先生(1年数学科)だけでなく、教科部会の先生方、そして教職員全員が真摯に校内研修に取り組まれたからです。

学校は「教師」次第です。もし、教師が子どもたちのことを尊敬せず、「できない」「力がない」「やる気がない」というように過小評価をしている限り、彼らが育つことはありません。

「できない」「力がない」「やる気がない」と教師に過小評価されてしまう生徒たちですが、日頃からクラスの中でどのように扱われているかが大きく影響しています。それは、次の4つの「効果」です。

◆ 「ピグマリオン効果」と「ホーソン効果」を組み合わせる

指導者が学習者を「思い通り」にコントロールしようとする、相手を過小評価する(無理と考える、欠点や失敗を見つける、減点主義)ようでは、子どもたちは萎縮するだけです。大事なのは、子どもたちの中に「信頼感」(尊敬の念)が生まれるような人間関係を作ることです。次の4つは、現場でよく使われている効果なのですが、子どもへの影響力は大きく違います。

ハロー効果                                              一部の顕著な特徴や結果だけを見て、全体を判断してしまうこと。「有名校を出ているから」とか「著名人が言ったことだから」と鵜呑みにしてしまうのが「ハロー効果」。他の部分を軽視することにもなるので、よい場面では使わない。

ゴーレム効果                                               能力のある人が、指導者のネガティブな言葉や態度によって自信を失えば、本来の力が発揮できなくなることを言う。ゴーレム=人形は、意思がなく、主人の思うままに操られて行動するが、額の文字を一部消すと泥に戻ってしまう。指導者が学習者を「思い通り」にコントロールしようとする、相手を過小評価する(無理と考える、欠点や失敗を見つける、減点主義)と「ゴーレム効果」になりやすい。

ホーソン効果                                              「注目」されることで、人は成果を上げようと力を発揮する。他人からのポジティブな注目は、自分の意思決定に大きく影響する。協働的な学びの場面、中間発表や最終評価などで、相互評価し合うようにすると意欲が高まる。一方で、人前や全体の場で一人を褒める、テストの結果を公表する、などをしてしまうとひいき(不公平感)と感じたり、過度なプレッシャーを与えてしまったりすると逆効果になりやすい。

ピグマリオン効果                                           「君の力を認めている。きっとできるから、やってご覧」と相手に期待するのがピグマリオン効果。だけでなく、人物的な評価も取り入れることで、相手の期待に応えようと、自分自身の行動を変えようとする。その結果できるようになる。主に結果よりも「プロセス」(取り組み)を評価する。

「ハロー効果」、「ゴーレム効果」では生徒の「やる気」は長続きしません。胸の奥から「やってみたい、知りたい、伝えたい」という「内発的な動機付け」(intrinsic motivation)を誘発しないからです。小松市立板津中学校の教師たちは、協働的な学びの場面を作り、この「ピグマリオン効果」と「ホーソン効果」を有効に組み合わせて使っておられました。授業中の笑顔、言葉掛け、「思考ツール」を一人ひとりの確かな「技能」(スキル)にまで高めていること、しっかりと「待とうとする姿勢」ができていることが、子どもたちの変容につながり、学校全体が短期間で「伸びた」要因にもなったのだと考えます。

◆ 研究授業、講演の感想より

板津中学校教員 

⚫︎ これまでの研究での取り組みを振り返ってみることで,これまでの成果を感じることができた。私は,授業準備や教材研究がいつもギリギリになってしまうので,ゆとりを持って準備し,授業でも余裕を持てるようになりたいと思った。明日の授業から,授業の流れの板書の書き方や次の授業が楽しみになるような終わり方を工夫していきたい。まだ授業のやり方や話し方,指導の仕方がうまくできないことも多いが,学習者の立場に立って考えながら,生徒と一緒に学んでいきたい。

⚫︎ 改めて「ゴールから逆算した単元構想」や「目的を示した学習活動」の大切さを実感しました。本時の授業では,生徒の意見の集約の場面やペアやグループ活動が効果的になるように改善していかなくてはいけないと感じました。また,人として「語尾をプラスの言い方にする」ことを意識して話していきたいと思いました。授業改善を超えた,人間改善に取り組んでいけるヒントをいただきました。ありがとうございました。

⚫︎ 中嶋先生の話し方すべてが,子どもの前での話し方の勉強になりました。今回のお話の中で,再確認すべき課題点が,また見つかりました。専門の保健体育ではゴールがイメージできるのですが,専門外の家庭科では,ゴールをイメージしづらく,子どもの学習意欲を引き出せていない授業であると改めて認識しました。専門外であるからこそ,指導要領に立ち返り,授業準備していきたいです。

⚫︎ 1年2組の新田先生の授業を見させていただきました。単元構想を考える段階から,生徒のゴールの姿を考え,そのためにいつ何をするのかを本当に丁寧に考えておられました。本時の授業では,生徒に視点を与えて考えさせ,何のために今考えているのかが,わかりやすい授業だなと感じました。1年2組の生徒も話し合いの場面では,自分の考えを根拠を持って伝えることができていたと思います。自分も2年生の箱ひげ図の授業で取り入れてみたい内容で,単元全体をストーリーとして考え,最後はみんなで一発勝負で跳んでみたいなと思いました。長い時間この授業のために準備してきたことが伝わり,自分自身も何かしてみたいと思えるような授業を本当にありがとうございました。

⚫︎ 数学を見ました。すごく生徒も教員もがんばっていたと思います。なので余計に,もう少し思考の深まりがあるとよかったなと感じました。中嶋先生の講話は毎回考えさせられて刺激になっています。学習指導要領解説をもう一度しっかりと読もうと思いました。

⚫︎ 教員として持つべき感覚を再確認することができた。生徒に対する接し方,声のかけ方など授業内容を通して取り組むべきことを学ぶことができた。

⚫︎ 2年社会の参観をしました。既習が少ない子もいましたが,一生懸命班員と話したり説明しようとする姿を見て頼もしさを覚えました。個別最適化を進めながら,付けたい力が本当に付けられているのかを見極めるのは大変なことですが,令和の教育のためにはこのような実践事例を市内で共有していくことが必要だと感じました。そして他の実践から良い部分をどんどん取り入れていきたいです。

⚫︎ 中嶋先生の研修を通して様々なことを学ぶことができました。学んだことをこれからの授業づくりに生かしていけるように努力したいと思います。指導案作成にあたりたくさん助けていただいた校長先生・安田先生・中島先生を本当にありがとうございました。模擬授業をして,たくさんの改善点を見つけることができ,本番を迎えることができました。

⚫︎ 社会科として,歴史分野を教え込みにならないようにするヒントにたくさん気づくことができる授業だった。1年間で指導する内容の中で,単元ごとに軽重を付けて学習計画を立てられるように,来年度の授業実践に生かしていきたいと思う。

⚫︎ 「Backward design」を意識した授業づくり,20年前からいつも中嶋先生から言われてきたことです。楽しいことをやっていきます。精選して教えていきます。

⚫︎ ベンジャミン・フランクリンの言葉が印象的でした。特にinvolveが。勉強不足でAnticipationという単語に見通しをもつという意味があることを知りませんでした。でも,辞書には書かれていないと中嶋先生のお話を聞いて,伝えたいことが分かりました。予想するとか期待するという意味で「わくわくする」→「生徒をわくわくさせる」ということに納得しました。私は「わくわく」が大好きで単元構成の中に取り入れる工夫をしています。長く教員を続けてきましたが,教育実習を担当してくださった先生に,今のバックワードデザイン方式の授業のつくりかたをご指導いただき感謝しています。

⚫︎ 「育てたい子ども像が頭の中に描かれているのか」,「何のための目標か」,「なぜそれをするのか」,「一人一人を活かした授業は?」...,どの言葉も心にぐさっとささり,危機感のようなものを感じながら自分の授業を振り返っていた。AARと3つのKを意識したいと思った。今取り組んでいる授業では,ある生徒の考えを他の生徒が参考にしたり比べたりしてやる気を出せるようにすることや,何も見ないで自分の考えを説明できるようにいしきさせること,相手の考えを聞いて,さらに他の人に分かるように伝えられる力をつけさせることなど,「learn」で生きる力を獲得できる生徒にしていきたいと思った。

市内の小学校、中学校の教員の感想 

⚫︎ 生徒が主体となり,自ら学習する姿に感心しました。単元計画では,子供のゴールの姿を明確にし,ゴールから逆算して計画を立てることの大切さを再認識することができました。また,板津中学校さんの実践を参考に子供にも見通しをもたせ,次時につなげる振り返りをするような学習サイクルを自分の授業でも実践していきたいです。本日は学びの多い研修会をありがとうございました。(小学校)

⚫︎ 授業は終わりから構想する。よく聞く言葉ではあるが,具体的にどうすればいいのかわからなかった。しかし,簡単な話であり「育てたい子供をイメージする」ことが大切であると知った。また私の授業はペアやグループ活動が多い。個人が思考する時間の確保も十分に保障していくことでよりレベルの高い授業になると考える。(小学校)

⚫︎ 中1の子達が一生懸命頑張っていてとても嬉しかったです。数学も社会も小学校の学習がつながっていることが分かり,基礎をしっかりと身につけて送り出したいと思いました。(小学校)

⚫︎ 生徒の学びに向かう姿が素晴らしいと思いました。中嶋先生のご講話にもありましたが,ゴールから逆算して授業をつくっていくこと,単元の見通しを教師がしっかりともっていくことなど,とても参考になりました。小学校でも意識しながら授業をつくっていきたいと思います。ありがとうございました。(小学校)

⚫︎ 2つの公開授業とも,生徒が生き生きと発話したり,関わり合っている姿をたくさん見ることができたことがとても印象に残っています。日々の授業実践の成果だと思いました。生徒の実態把握を3観点でまとめたり,単元計画を終わりから書いたりしていることは,本校の研究に活かしていきたいと思いました。ありがとうございました。(小学校)

⚫︎ 社会の公開授業を参観させていただいて,今後の授業づくり・授業改善に生かすヒントを頂けました。ウェビングを使用したマッピングを予習・宿題にしたり,インタービューカードを本時では,自分でQ&Aを作成したりしていましたが,時にはQは自分で考え,Aの部分は周囲と交換して記入してもらう形式にしてもおもしろいかなと思います。また,公演を聴きながら,自分の授業を振り返ると,ゴールから逆算しての授業づくりの視点が不足している点や積み木型になっている部分がまだまだあるなと気づかされました。チーム板津として研究が進んでいることが感じられました。ありがとうございました。(中学校)

⚫︎ 公開授業では,社会科の授業を見せていただきましたが,板津中の学校研究のスタイル(板津スタイル)を踏まえて,生徒が主体的に学ぶ仕掛けがたくさんしてあり,参考になりました。また,授業並びに指導案においても「のりしろ」を意識したもの(漆塗り・令和型学習指導案)となっており,非常に参考になりました。中嶋先生の講話も非常にわかりやすく,たくさんの気づきや発見がありました。特に脱SOSや3つのKを意識した授業展開については,自分はもとより,多くの先生にも伝えていきたいと思いました。板津中の皆さん,どうもありがとうございました。(中学校)

⚫︎ 授業は社会科を参観させていただきました。生徒たちが迷いなく授業中の活動に取り組んでおり,日ごろから丁寧な指導がなされていることが分かりました。講演会では,とにかく授業の準備をすることが大切だと学んだ。準備とは単に授業の流れだけではなく,単元への深い理解や指導要領の内容の理解をしておくことだとも感じた。安宅中の先生方にも機会をとらえて伝えていきたい。(中学校)

⚫︎ 指導案や授業の展開についてこれまで見たことのないものが見られ自分自身の勉強になりました。ゴールの姿から逆算して,単元を組み立てていくために指導案の単元計画を単元の終末から記載していく手法や個人思考の内容をグループで伝えるためのインタビューカードの活用など,今後の授業の参考になる内容でした。中島先生のお話も今日の授業の意図や例えを交えながらわかりやすく,授業のあるべき姿について伝えてくださったと思います。本日はありがとうございました。(中学校)

⚫︎ 数学の授業では,生徒たちが友達の考えを聞きながら自分の考えをまとめようと一生懸命に頑張っていました。板書の内容や提示された資料はもちろん,先生が作られた単元計画があってこそあの授業ができたのだと思います。中嶋先生のお話からも,ゴールの姿から授業を考えることが大切だと改めて感じました。今日の学びを明日からの授業にいかしたいと思います。ありがとうございました。(中学校)

⚫︎ 公開授業では数学の授業を見学させていただきました。単元のゴールの姿を生徒と共有し,学習を進めてきたことで生徒の高い学習意欲が維持されていることが授業の中で見て取れました。板書とモニターの使い分け,スクラバの効果的な活用方法,生徒の考えをつなぐコーディネート,思考を揺さぶる発問の仕方など,とても参考にさせていただくことが多く,良い学びとなりました。また,講演会では,中嶋先生の例えを用いた説明が分かりやすく,自分に今足りていないことがよく分かり,今後の指導法を見つめなおし,改善していく必要があることを痛感しました。本日は学びの多い研究発表会に参加させていただき,ありがとうございました。(中学校)

⚫︎ 目的と目標のちがいをしっかり理解したうえで,毎時間の授業に臨めていなかったように思います。生徒にどのような力をつけたいのか,何ができるようになってほしいのかを明確にして,細かい目標を立てていきたいと思います。生徒の活動が主体の学習計画を立てること,ゴールや目的を明確にして単元を組み立てることを今後行いたいと思います。本日はありがとうございました。(中学校)

⚫︎ 目的意識をもって1時間の授業や1つの単元の学習をさせることが大切だと感じた。そこで授業・単元の最初に,最後に解けてほしい問題を提示していこうと思った。目的意識を毎時間生徒に持たせて授業に取り組んでもらいたいと思う。(中学校)

⚫︎ 落ち着いた雰囲気の中,学びに向かう生徒の姿が大変良かったと思います。見通しをもつことで主体的に学べることを再確認できました。中嶋先生のお話も分かりやすかったです。勧進帳もあり,新学期早々の発表会でご苦労も多かったと思います。お疲れさまでした。(中学校)

⚫︎ 2年間の研究お疲れ様でした。子どもが主体的になる授業にしなければと思いますが,どうしても教師主導になってしまう。今日は少しでもヒントになる授業であり,講演でした。ありがとうございました。(中学校)

⚫︎ 中嶋先生の講演が非常に心に残りました。教員として何を目的とすべきか考えていましたが,人格形成が目的だと分かりました。学習指導要領をよく読んで,授業づくりをしていきたいと思います。内発的動機付けも大切にしていきたいです。(中学校)

◆ 「勧進帳」(output)に取り組んだことが自信に

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内容については下記のURLをクリックしてください。

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この記事を書いた人

英語 "わくわく授業" 研究所 代表(元関西外国語大学教授)
(公財)日本英語検定協会派遣講師・(株)リンク・インタラック エグゼキュティブ・コンサルタント