🍀教科書という「素材」をどう料理するか – 教科書を考える 3/5 –

料理人は、素材をそのまま皿には載せない

前回は、教師には「軸足」が必要だということを書きました。

では、その軸足は、授業のどこに表れるのでしょうか。

その答えの一つが、教科書との向き合い方です。

◆ 教科書は、料理できる「素材」を提供するのが役目

スーパーへ行くと、たくさんのペットボトルのお茶が並んでいます。

ラベルを見るだけで、「これは○○のお茶だ。」と分かります。

ラベルは、その商品のブランドであり、アイデンティティです。

しかし、「今日は緑茶が飲みたい」という人にとっては、どのメーカーのお茶を選んでも、一応は満足できます。

教科書も、少し似ています。

どの教科書も、学習指導要領に基づいて編集され、力がつくように考えられています。

どの教科書を使っても、必要な内容を学ぶことはできます。

◆ 料理人は、素材を見事な料理に変える

しかし、それだけでは、子どもたちの心は動きません。

いつも、緑茶では飽きてしまいます。

時にはウーロン茶、ほうじ茶、ルイボスティーのように変化を求めます。

同じ教科書を使っていても、教師によって授業は驚くほど違います。

その違いは、教科書ではありません。

教師が、その教科書をどう料理するかです。

よい料理人は、よい素材を選びます。

しかし、そのまま皿に載せて、お客様に出すことはしません。

素材の持ち味を生かしながら、

味付けを工夫し、組み合わせを考え、

盛り付けまで考えて、一皿の料理として提供します。

◆ 子どもが目を輝かせる「教材」にするのが教師の仕事

教師も同じです。

教科書は、確かに「よい素材」が詰まったパッケージです。

ただ、それを、子どもたちが夢中になる「教材」へと変えるのが教師です。

子どもたちの実態、興味・関心に合わせて、問いを工夫し、段階的につながるように活動を組み合わせ、時には順序を考え、その学級だけの授業として提供します。

料理人の腕は、素材のよさを、どのような料理に変えたかで分かります。

教師の授業も、同じではないでしょうか。

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この記事を書いた人

英語 "わくわく授業" 研究所 代表(元関西外国語大学教授)
(公財)日本英語検定協会派遣講師・(株)リンク・インタラック エグゼキュティブ・コンサルタント